月: 2018年3月

フローニンゲン滞在記①|日本の本を取り寄せる

※ 記事中の情報は2018年3月のものです.

どうもオランダ人になりつつある,ある日です.

海外実務訓練が始まって早3ヶ月弱,すっかり海外での研究生活にも慣れ,次第に時間を持て余すようになってきました.日中はすごく忙しいのに,寮に帰り食事とシャワーを済ませてしまうと長すぎる余暇が待っています.

テレビもゲームも本一冊すらない殺風景な部屋で,ただただパソコンに向かって時間を潰すのもアレなので,「なにか有意義に時間を使おう」と心に決めました.

↑ 殺風景な部屋

 
せっかく勉強に集中できる時間と環境があるので,前々から取りたかった 第一級アマチュア無線技士の資格勉強をすることにして,有志の方々がインターネット上にまとめている過去問や解説を見て勉強を始めました.

しかし勉強を始めて数日,思ったように内容が頭に入らず,パソコン・スマホとデジタルの世界で生きている情報系の学生であるにも関わらず電子書籍や電子資料での勉強は向いていないことにいまさら気がつきました….
表示媒体が文章理解と記憶にどのように影響を及ぼすかはわかりませんが,勉強するなら紙の本を開いて読みたいアナログ人間です.

 

海外で日本の本を読む方法

海外で日本の本を読む方法としては,

  • 1. 電子書籍として購入し読む
  • 2. 現地の日本書籍を扱う本屋で購入
  • 3. Amazonなどで購入し海外に送ってもらう

などいくつか方法はあると思います.普通の読み物であれば電子書籍で十分なのですが,今回は勉強が目的なので現物を手に入れる他ありません.ロンドンやパリ,アムステルダムなどの大都市では日本語の本を扱う専門の本屋さんはあるので,実際に店舗まで出向き購入するのもありだと思います.
ですが,今回買う本は専門書で,しかも日本でも若干マニアックな分類に入るアマチュア無線の本なので,海外の書店では取り扱っていないことがほとんどです.

最後に残った 「3.Amazonなどで購入し海外に送ってもらう」ですが,これも注意が必要です.
手数料・配送料・消費税がバラバラで金額も決して安いとは言えません,そして税関で引っかかることも多々あります(経験あり).

今回は安く海外発送をしてくれるhonto(書籍ストア)を利用しました.

 

発送方法

発送方法は4種類の中から選べるので,届くまでの日数と金額を考慮して決めるといいかと思います.

1.国際エクスプレスメール便(EMS)…追跡可・補償あり
  • 出荷からおよそ3~5日でお届け
  • 高い 送料の目安はこちら
2.航空便…追跡不可・補償なし
  • 出荷からおよそ10日~2週間でお届け
  • そこそこ高い 送料の目安はこちら
3.エコノミー航空郵便(SAL)…追跡不可・補償なし
  • 出荷からおよそ1週間~2ヶ月でお届け
  • 一部の国への配送はできない
  • 比較的安い 送料の目安はこちら
4.船便…追跡不可・補償なし
  • 出荷からおよそ1ヶ月~3ヶ月でお届け
  • 安いけど時間がかかる 送料の目安はこちら

 
お財布と相談して,はじめは エコノミー航空郵便 で日本から本を送ってもらうことにしましたが,オランダKLM航空のストライキのせいで,到着予定日が未定になってしまったので注文をキャンセルし,通常の航空便 で再度注文しました.国によって推奨される発送方法も違うのでよく調べてから注文してください!

日本からオランダまで航空便送料が約2000円弱でした.専門書2冊で900gもあったので少し高かったですが,エコノミー航空郵便 が使える国ではそちらの方がオススメです.

hontoのいいところは何と言っても書籍代と配送料しかかからないことです.Amazonなどの海外発送ではこれに加えて,日本の消費税や手数料もかかり,梱包も少し残念なこともあります.

 

本の受け取り

注文からちょうど10日後,寮の郵便受けに見慣れないダンボールが乗っかっていました.

開けて見ると緩衝材やビニール袋で防水加工も施されている本が出てきました.

質の高い日本の配送業者と違って,海外では荷物は平気で蹴られ投げられ,雨の中に置き去りにされます.
なので,これだけ丁寧に梱包してもらえると安心です.そして,写真にもあるように Printed Matter (印刷物)として配送してくれるので,関税で引っかかることもほとんどありません(たぶん).

 

最後に

なんかhontoの宣伝みたいな記事になってしまいましたが,実際いろんなサービスを利用した中ではホントにオススメです.
(専門書だけじゃなくて,日本の雑誌や漫画も買えばよかったー…)

残り半分の海外実務訓練も有意義なものになるように頑張ります!今回はこの辺で

↑ 毎日少しずつ進めて,半分ほど終わりました

ダルムシュタット滞在記⑥|ドイツの交通事情

この記事は2018年3月時の情報を基に記載しています.情報が古くなっている恐れがありますのでご注意ください.

5人中3人がすでに帰国したおかげで甚大なコンテンツ不足に陥っているこのブログ.今日もせっせと書いていきます.
今回はドイツでの移動手段についてです.ドイツでの移動手段はこんな感じ.

  • トラム
  • バス
  • 電車

行き先によって異なりますが,大体の移動距離の目安はトラム<バス≦電車≦車といったところでしょうか.

トラム

市内の移動にて使用.自分はアパートからダルムシュタット駅間の往復によく乗ります.各停留所に切符売り場があり,片道券や1日券,1ヵ月券などを買うことが出来ます.
ダルムシュタットが位置するヘッセン州内のトラムはほとんどRMVという会社が運営しています.スマホアプリでは路線情報を調べることができる他,当日の切符を買うこともできます.

バス

中~長距離移動にて使用.ダルムシュタットの広場からフランクフルト空港までバスが出ているので,空港から最寄の駅で乗り換えることで遠方へ旅行ができます.
また,国外の旅行にはFlixbusが便利です.こちらもアプリにて予約することができ,例をあげるとベルギーのブリュッセルからフランクフルト間をわずか20€以下で移動できます.
こちらは長距離の移動に加え,運転が荒い場合もあるので乗り物酔いする方は注意が必要です.

ドイツにはかの有名なアウトバーンがあります.夜間の空いている道なら300km/hを越えることもあるそうな.
この話を聞いた瞬間にドイツで車に乗ることを未来永劫あきらめました.上記の長距離バスもこの道を通るので中々激しいです.

電車

旅行の際はほとんど電車に乗っています.ドイツの鉄道運行会社Deutsche BahnのアプリDB Navigatorでは路線情報を調べたりチケットを買うことが出来ます.
万が一電車に遅れが生じた場合でも,その遅れに従って乗り換え案内を表示してくれるので大変使い勝手がいいです.
アプリで買ったチケットにはQRコードがあり,乗車後にそれを車掌に見せるだけでオーケーです.
他のヨーロッパの国と同様にドイツは一部の交通機関を除いて改札がありません.そのためWish my luckといって乗り込む輩が多数いるとか.
良い子はまねしちゃだめだゾ.

ドイツで電車の切符を買う場合,事前に予約することで大幅な割引を受けることが可能です.
割引値段はSparpreis,非割引値段はFlexpreisといい,予約する時期によっては半額以下になることも.
しかし,Sparpreisを利用するには一定の条件があります.まず,ICEまたはICを利用すること.これは日本の新幹線のような車両にあたります.
また,ICEやICは指定した時間に運行されるものしか乗ることができません.
基本的に長距離移動ではICEに乗るのであまり意識せずとも割引を受けられると思われます.
特定の車両は1stクラスと2ndクラスで車両が区切られており,特別なサービスを受けることができますが,チケット代は倍程度かかります.
さらに割引を受けられるシステムとして,BahnCardというものがあります.
BahnCardには25,50,100のランクがあり,ランクの数字が割引率となっています.100を買えばすべてが無料になります.
以下にカードの種類をまとめておきます.
 

種類\ランク25 (1st / 2nd)50 (1st / 2nd)100 (1st / 2nd)
My BahnCard (26才以下)81€ / 39€252€ / 69€取り扱いなし
BahnCard         (27才以上)125€ / 62€515€ / 255€7.225€ / 4.270€
Probe BahnCard (3ヶ月有効)期間限定期間限定2.295€ / 1.275€

これらは1年間有効(Probeは3ヵ月)で,期限が切れる6週間以上前に解約手続きをしないと新しいカードが送られてきて問答無用で支払いを命じられます.
また,1ヵ月単位で契約が可能なBahnCard Flexというものもありますが,こちらは銀行口座がないと買えません.
カードはネットか駅にて買うことが出来ます.そしてMy BahnCardがこちら.

1年に1回でも長距離移動をすれば元が取れます.
しかしMy-/BahnCard50を買う際には注意が必要です.BahnCard50ではFlexpreisのみ50%OFFとなり,Sparpreisは25%OFFで,BahnCard25と同じです.
従って,事前に旅行計画をしっかり練る方ならBahnCard25で十分です.

その他ドイツの切符には,週末乗り放題チケットや州内乗り放題チケット等おとくな券が多数あるのでぜひドイツ旅行の際は活用してみてください.
それでは今回はこのへんで.

ダルムシュタット滞在記⑤|銀行口座の開設

この記事は2018年3月時の情報を基に記載しています.情報が古くなっている恐れがありますのでご注意ください.

段々晴れてきたと思ったらめちゃくちゃ吹雪いてる今日この頃.
今回はやりたくもなかった銀行口座の開設方法について書いていきます.

なぜ開設するのか

簡潔に言うとビザを取るためです.詳しいことは後日ビザ取得に関する記事に書きますが,ビザを取得するには,滞在期間中の支出を賄うことができる財源の証明が必要です.
多くの場合は奨学金需給証明書があれば事足りると思いますが,ドイツの学生に対する基準は720€/月.それに対してMy奨学金は約600€/月です.
そして滞在期間は5ヵ月なので残りの(720-600)×5=600€の財源を確保する必要があります.
この財源の確保のためにブロックドアカウントなるものを作りました.たかが600€,されど600€.

ブロックドアカウントとは

ブロックドアカウントは市役所の要求に応じて開設する毎月決められた額しかを引きおろすことが出来ない口座です.自分の場合は開設時に600€預けて,それ以降毎月120€を引き出すことが出来ます.
この口座の開設証明書と,先の奨学金需給証明書によって毎月720€の財源があることをお役人様に証明できます.
ちなみに日本から持っていった銀行の残高証明書は受け取ってもらえませんでした.事前のリサーチでこれがあればドイツで口座を開かなくても良いと思っていたのでとんだ誤算です.

どの銀行にするか

市役所ではDeutsch BankかSparkasseのどちらかで口座を開くように言われました.
ブロックドアカウント開設にお金はかかりませんが,ブロックドアカウントを開くための普通口座開設にはお金がかかります.ややこしい.
どちらの銀行にするかですが,Sparkasseをおすすめします.口座開設料が,Sparkasseは50€に対して,Deutsch Bankは2~3倍かかります.
また,通常口座を開くと毎月口座から維持費が引かれます.Sparkasseは毎月7.5€です.

いざ開設

手続きはここで行いました.

口座開設に必要な書類は,パスポートと住民登録証明書,ブロックドアカウント開設許可書の3つです.これさえそろっていれば即日口座開設が可能です.
ブロックドアカウント開設許可書は市役所で発行してもらいますが,この手続きも後日ビザの記事にまとめておきます.
ブロックドアカウントを開くとこのような通帳がもらえます.お金を引き出すときはこれとパスポートを窓口まで持っていけばOK.するとカードがもらえるのでそれをATMに入れるとお金が出てきます.

また,口座開設からしばらく経つと,カードとそのPIN番号が別々に送られてきます.このPINは普通にコインで該当部分をスクラッチすれば番号が見えるのですが,それをシールと勘違いして無理やり剥がして手紙を破壊する愚行をかましました.みんなはちゃんと考えてから行動しようね.

このカードはデビット機能やチャージ機能等あるみたいですが使う予定は一切ないです.
口座には維持費しかいれてないので使う余裕がない.
この普通口座には通帳はなく,入出金の履歴は各自で印刷する必要があります.銀行内にあるATMやKontoauszugdrucker(明細発行機)にカードを入れると自動で履歴が印刷されます.
これを一定期間怠ると,銀行から直接明細が送られてきて,かつその送料が口座から引かれるみたいです.これは銀行の義務らしい.月末に一回くらい行けばいいみたいですが.

というわけで口座の開設手続きは以上です.オンラインバンクやら便利な機能がたくさんあるみたいですが5ヵ月ではあまり恩恵はないですかね.
ではまた次回.

ダルムシュタット滞在記④|洗濯をする

この記事は2018年3月時の情報を基に記載しています.情報が古くなっている恐れがありますのでご注意ください.

こんにちは.ドイツでは段々と日が伸びて春を迎えつつあります.それでも日中以外はまだ冷たい風が吹くのでコートはいりますが.
さて,今回はドイツの洗濯機の使い方について書いていきます.

現在住んでいるマンションには地下に共同の洗濯機がおいてあります.
ただで洗濯機が使えるのかと思いきや,1回につき50セントコインを5枚要求してきます.

大体洗濯は7~9日置きに一回まとめてやっていますが,この期間に50セントを集めるのがどれほどめんどくさいことか.買い物の際は常に50セントがもらえるように小銭を出しています.

洗濯の際に必要なのはこちら,

左から洗濯洗剤,カルキ抜き剤,柔軟剤の3つです.これらはドイツのドラッグストアDmにて安く揃えられます.
洗剤は白物洗濯用と色物洗濯用とありますが,基本的に色物洗濯用を使えばいいと思います.
ドイツは硬水なのでカルキ抜きは必須です.これを怠ると衣服が灰まみれになったり洗濯機の故障にも繋がります.
カルキ抜きは洗濯洗剤と同じ場所にいれましょう.
また,柔軟剤を入れ忘れると仕上がりがパリッパリになります.硬水マジック.
各種洗剤は,水の硬度によって投入する洗剤の量が異なります.硬度に応じた量は洗剤容器の背面に書いてあります.
地域毎の硬度はこのサイトで調べられます.郵便番号や地名を入力して検索してみてください.
ちなみにダルムシュタットは完全なる硬水.水道水を飲むと喉に違和感が残ります.
洗濯機に洗濯物を投入し,洗剤を入れたら洗濯方法と,温度を決めます.洗剤はこの引き出し内に投入します.

ここで重要な単語はHauptwäsche(本洗い)とKoch/Buntwäsche(白物/色物洗い)くらいでしょうか.
右のA~Hが洗濯方法です,今のところAしか使っていません.
また本洗いのマークは,洗剤の投入口にもあるので同じマークの所に洗剤をいれましょう.

画像右のレバーをひねって洗濯方法と温度を決めます.いつもAの40℃でやっています.適切かどうかは知らん.
洗濯機のふたを閉めて,コインをいれたら緑色のスタートボタンを押して洗濯開始.

洗濯が終わったら同地下室に干すスペースがありますが,全くといっていいほど乾きません
最近は自分の部屋のセントラルヒーティングに乗せて乾かしています.これが一番早い.物によっては乗せれないものもあるらしいので各自でチェックしてください. 
洗濯機の使用頻度は自分の財布事情に直結しますのであらかじめ下着類は多めに持ってくることをおすすめします.自分は到着してから近くのH&Mで爆買いしました.

少し書きましたがダルムシュタットでは水道水をそのまま飲むことが出来ます.
もちろん料理にも普通に使っていますが,カルキが気になる方はカルキフィルター付のケトルなどを用いることでおいしい水道水を使えます.
話がそれましたが,ドイツの洗濯事情はこんなところです.
それではまた次の記事で.

ダルムシュタット滞在記③|ドイツで荷物を送る・受け取る

この記事は2018年2月時の情報を基に記載しています.情報が古くなっている恐れがありますのでご注意ください.

前回の投稿から大分間が空いてしまいました.記事のネタがたまってきたのでぼちぼち書いていきます.
さて,今回はドイツで荷物を送る・受け取ることについてシェアしたいと思います.

ドイツから日本へ荷物を送るとき,手紙扱いで送るか荷物扱いで送るかによって料金が変わってきます.
なんと2kg以内の小包なら手紙として送ることができます.詳しい料金と小包の許容サイズはこちらからご確認ください.
手紙は街中の郵便ポストにスーパー等で買える切手を貼ることで投函できますが,今回はドイツの郵便局:Deutsche Postにて手続きを行いました.
ダルムシュタットのDeutsche Postはここにあります.

郵便局内には郵送に必要な小包やガムテープなど一式そろっており,送り状記入用の作業机もあるので荷物さえ持っていけばその場で梱包して郵送することができます.
また,小包のサイズはXS,S,M,L・・・と様々購入することができますが,手紙扱いで送るにはSサイズまでの大きさでなければなりません.(Mサイズもいけるかも?用確認)
実際に梱包するとこんな感じです

荷物の上においてあるのが送り状です.左に送り主,真ん中に宛先,右に中身の名称と重さ・値段を記入します.宛先の国・都道府県は大文字で目立つくらいに書きましょう.
実際に送った荷物は1kg以下だったので送料は7€でした.送り状には3-5日で届くと書いてありましたが荷物が宛先に届いたのは10日後くらいでした.目安は倍ということなのか.
以上が手紙を送る際の手続きです.2kg以上の荷物を送る場合は送り状も異なるので機会があればまた記事にします.

続いて,荷物の受け取りです.先日同居人の家電のコードを電気コンロで焦がすという大失態を犯してしまい,新品をAmazon.deで注文しました.
日本でアマゾンを使うと日時指定ができるというのは当たり前ですがドイツではそんな項目どこにもありません.さすが日本.
注文から数日たったある日こんな紙が郵便受けに入っていました.

これはいわゆる不在届けですが,ドイツの場合は再配達をしてくれるとは限りません,不在届けを解読すると,荷物を1つ届けました(zuzustellen)とのこと.
しかし荷物はきていない.続けて読むと人の名前と住所が書いてあります.つまり隣人に荷物を預けたということらしいです.
どうやら3階上に住んでいる人みたいだったのですぐに受け取りにいけました.
隣人に預けるなんて日本では考えられないですが,近くまで届けたからええやん的なことなんでしょうか.ドイツの配達業者を通して日本の流通業の闇を垣間見た気分になりました.
というわけでドイツの荷物に関するお話でした.

余談ですがアマゾンの日本アカウントではAmazon.deにログインできなかったのでAmazon.comでアカウントを新しく作りました.
一緒にしてくれればいいのにややこしいですね.