カテゴリー: ドイツ

ダルムシュタット滞在記⑤|銀行口座の開設

この記事は2018年3月時の情報を基に記載しています.情報が古くなっている恐れがありますのでご注意ください.

段々晴れてきたと思ったらめちゃくちゃ吹雪いてる今日この頃.
今回はやりたくもなかった銀行口座の開設方法について書いていきます.

なぜ開設するのか

簡潔に言うとビザを取るためです.詳しいことは後日ビザ取得に関する記事に書きますが,ビザを取得するには,滞在期間中の支出を賄うことができる財源の証明が必要です.
多くの場合は奨学金需給証明書があれば事足りると思いますが,ドイツの学生に対する基準は720€/月.それに対してMy奨学金は約600€/月です.
そして滞在期間は5ヵ月なので残りの(720-600)×5=600€の財源を確保する必要があります.
この財源の確保のためにブロックドアカウントなるものを作りました.たかが600€,されど600€.

ブロックドアカウントとは

ブロックドアカウントは市役所の要求に応じて開設する毎月決められた額しかを引きおろすことが出来ない口座です.自分の場合は開設時に600€預けて,それ以降毎月120€を引き出すことが出来ます.
この口座の開設証明書と,先の奨学金需給証明書によって毎月720€の財源があることをお役人様に証明できます.
ちなみに日本から持っていった銀行の残高証明書は受け取ってもらえませんでした.事前のリサーチでこれがあればドイツで口座を開かなくても良いと思っていたのでとんだ誤算です.

どの銀行にするか

市役所ではDeutsch BankかSparkasseのどちらかで口座を開くように言われました.
ブロックドアカウント開設にお金はかかりませんが,ブロックドアカウントを開くための普通口座開設にはお金がかかります.ややこしい.
どちらの銀行にするかですが,Sparkasseをおすすめします.口座開設料が,Sparkasseは50€に対して,Deutsch Bankは2~3倍かかります.
また,通常口座を開くと毎月口座から維持費が引かれます.Sparkasseは毎月7.5€です.

いざ開設

手続きはここで行いました.

口座開設に必要な書類は,パスポートと住民登録証明書,ブロックドアカウント開設許可書の3つです.これさえそろっていれば即日口座開設が可能です.
ブロックドアカウント開設許可書は市役所で発行してもらいますが,この手続きも後日ビザの記事にまとめておきます.
ブロックドアカウントを開くとこのような通帳がもらえます.お金を引き出すときはこれとパスポートを窓口まで持っていけばOK.するとカードがもらえるのでそれをATMに入れるとお金が出てきます.

また,口座開設からしばらく経つと,カードとそのPIN番号が別々に送られてきます.このPINは普通にコインで該当部分をスクラッチすれば番号が見えるのですが,それをシールと勘違いして無理やり剥がして手紙を破壊する愚行をかましました.みんなはちゃんと考えてから行動しようね.

このカードはデビット機能やチャージ機能等あるみたいですが使う予定は一切ないです.
口座には維持費しかいれてないので使う余裕がない.
この普通口座には通帳はなく,入出金の履歴は各自で印刷する必要があります.銀行内にあるATMやKontoauszugdrucker(明細発行機)にカードを入れると自動で履歴が印刷されます.
これを一定期間怠ると,銀行から直接明細が送られてきて,かつその送料が口座から引かれるみたいです.これは銀行の義務らしい.月末に一回くらい行けばいいみたいですが.

というわけで口座の開設手続きは以上です.オンラインバンクやら便利な機能がたくさんあるみたいですが5ヵ月ではあまり恩恵はないですかね.
ではまた次回.

ダルムシュタット滞在記④|洗濯をする

この記事は2018年3月時の情報を基に記載しています.情報が古くなっている恐れがありますのでご注意ください.

こんにちは.ドイツでは段々と日が伸びて春を迎えつつあります.それでも日中以外はまだ冷たい風が吹くのでコートはいりますが.
さて,今回はドイツの洗濯機の使い方について書いていきます.

現在住んでいるマンションには地下に共同の洗濯機がおいてあります.
ただで洗濯機が使えるのかと思いきや,1回につき50セントコインを5枚要求してきます.

大体洗濯は7~9日置きに一回まとめてやっていますが,この期間に50セントを集めるのがどれほどめんどくさいことか.買い物の際は常に50セントがもらえるように小銭を出しています.

洗濯の際に必要なのはこちら,

左から洗濯洗剤,カルキ抜き剤,柔軟剤の3つです.これらはドイツのドラッグストアDmにて安く揃えられます.
洗剤は白物洗濯用と色物洗濯用とありますが,基本的に色物洗濯用を使えばいいと思います.
ドイツは硬水なのでカルキ抜きは必須です.これを怠ると衣服が灰まみれになったり洗濯機の故障にも繋がります.
カルキ抜きは洗濯洗剤と同じ場所にいれましょう.
また,柔軟剤を入れ忘れると仕上がりがパリッパリになります.硬水マジック.
各種洗剤は,水の硬度によって投入する洗剤の量が異なります.硬度に応じた量は洗剤容器の背面に書いてあります.
地域毎の硬度はこのサイトで調べられます.郵便番号や地名を入力して検索してみてください.
ちなみにダルムシュタットは完全なる硬水.水道水を飲むと喉に違和感が残ります.
洗濯機に洗濯物を投入し,洗剤を入れたら洗濯方法と,温度を決めます.洗剤はこの引き出し内に投入します.

ここで重要な単語はHauptwäsche(本洗い)とKoch/Buntwäsche(白物/色物洗い)くらいでしょうか.
右のA~Hが洗濯方法です,今のところAしか使っていません.
また本洗いのマークは,洗剤の投入口にもあるので同じマークの所に洗剤をいれましょう.

画像右のレバーをひねって洗濯方法と温度を決めます.いつもAの40℃でやっています.適切かどうかは知らん.
洗濯機のふたを閉めて,コインをいれたら緑色のスタートボタンを押して洗濯開始.

洗濯が終わったら同地下室に干すスペースがありますが,全くといっていいほど乾きません
最近は自分の部屋のセントラルヒーティングに乗せて乾かしています.これが一番早い.物によっては乗せれないものもあるらしいので各自でチェックしてください. 
洗濯機の使用頻度は自分の財布事情に直結しますのであらかじめ下着類は多めに持ってくることをおすすめします.自分は到着してから近くのH&Mで爆買いしました.

少し書きましたがダルムシュタットでは水道水をそのまま飲むことが出来ます.
もちろん料理にも普通に使っていますが,カルキが気になる方はカルキフィルター付のケトルなどを用いることでおいしい水道水を使えます.
話がそれましたが,ドイツの洗濯事情はこんなところです.
それではまた次の記事で.

ダルムシュタット滞在記③|ドイツで荷物を送る・受け取る

この記事は2018年2月時の情報を基に記載しています.情報が古くなっている恐れがありますのでご注意ください.

前回の投稿から大分間が空いてしまいました.記事のネタがたまってきたのでぼちぼち書いていきます.
さて,今回はドイツで荷物を送る・受け取ることについてシェアしたいと思います.

ドイツから日本へ荷物を送るとき,手紙扱いで送るか荷物扱いで送るかによって料金が変わってきます.
なんと2kg以内の小包なら手紙として送ることができます.詳しい料金と小包の許容サイズはこちらからご確認ください.
手紙は街中の郵便ポストにスーパー等で買える切手を貼ることで投函できますが,今回はドイツの郵便局:Deutsche Postにて手続きを行いました.
ダルムシュタットのDeutsche Postはここにあります.

郵便局内には郵送に必要な小包やガムテープなど一式そろっており,送り状記入用の作業机もあるので荷物さえ持っていけばその場で梱包して郵送することができます.
また,小包のサイズはXS,S,M,L・・・と様々購入することができますが,手紙扱いで送るにはSサイズまでの大きさでなければなりません.(Mサイズもいけるかも?用確認)
実際に梱包するとこんな感じです

荷物の上においてあるのが送り状です.左に送り主,真ん中に宛先,右に中身の名称と重さ・値段を記入します.宛先の国・都道府県は大文字で目立つくらいに書きましょう.
実際に送った荷物は1kg以下だったので送料は7€でした.送り状には3-5日で届くと書いてありましたが荷物が宛先に届いたのは10日後くらいでした.目安は倍ということなのか.
以上が手紙を送る際の手続きです.2kg以上の荷物を送る場合は送り状も異なるので機会があればまた記事にします.

続いて,荷物の受け取りです.先日同居人の家電のコードを電気コンロで焦がすという大失態を犯してしまい,新品をAmazon.deで注文しました.
日本でアマゾンを使うと日時指定ができるというのは当たり前ですがドイツではそんな項目どこにもありません.さすが日本.
注文から数日たったある日こんな紙が郵便受けに入っていました.

これはいわゆる不在届けですが,ドイツの場合は再配達をしてくれるとは限りません,不在届けを解読すると,荷物を1つ届けました(zuzustellen)とのこと.
しかし荷物はきていない.続けて読むと人の名前と住所が書いてあります.つまり隣人に荷物を預けたということらしいです.
どうやら3階上に住んでいる人みたいだったのですぐに受け取りにいけました.
隣人に預けるなんて日本では考えられないですが,近くまで届けたからええやん的なことなんでしょうか.ドイツの配達業者を通して日本の流通業の闇を垣間見た気分になりました.
というわけでドイツの荷物に関するお話でした.

余談ですがアマゾンの日本アカウントではAmazon.deにログインできなかったのでAmazon.comでアカウントを新しく作りました.
一緒にしてくれればいいのにややこしいですね.

ダルムシュタット滞在記②|住民登録・sim購入

この記事は2018年1月時の情報を基に記載しています.情報が古くなっている恐れがありますのでご注意ください.

前回の記事はこちら

ドイツでは原則居住して2週間以内(州によっては1週間かも)に住民登録(Anmeldung)をしなければなりません.
3ヶ月以上滞在しない旅行者ならばその義務はありませんが居住許可証がなければビザの申請も出来ないため留学等でいかれる方は注意が必要です.

また,2017年7月より施行された電気通信法の第11条(Telekommunikationsgesetz)により,ドイツ国内で入手したsimカードのアクティベートがややこしくなりました.
今回は住民登録・simカード購入について記していきます.

住民登録

住民登録は住民局(Einwohnermeldeamt, Bürgerbüro) と呼ばれる場所で行います.ダルムシュタットは後に訪ねることになる外人局(Ausländerbehörde)と同様に市役所(Rathaus)内にあるため移住後の手続きは全てここですることになります.

口コミを見ればドイツの役人がいかに親切じゃないかがわかります.見るのはやめましょう.どうせ現地で心が折れます
さて,住民登録をするためにはまず予約をとる必要があります.予約なしでも行けるかもしれませんが時間がかかります.
予約はこちらから,全てドイツ語でかかれているので不安ならばインターン先の人に頼みましょう.実際に入力する内容は,申請人数・予約日付と時間・氏名・メールアドレスくらいです.予約を行うと確認のメールが届きますので記載されているリンクに飛ぶことで予約の本申請が完了します.
本申請を行うと,予約日時と共に予約番号が送られてきます.

ここで当日持参するものを確認しておきましょう.
・パスポート
・住民登録申請書
・賃貸契約書(Mietvertrag)

賃貸契約書に関しては自分の場合提出しませんでしたが,念のために大家さんと連絡を取って契約書を事前にもらっておきましょう.
特にWG等に住む場合は書類を誰からもらうか確認しておいた方がよいです.

申請書はこちらの右側,Formulare(フォーム)にあるWohnungsgeberbestätigungからダウンロードできます.こちらも現地の人に協力してもらって記入しましょう.
少しややこしいのがフォーム内のWohnungsgebersとEigentümerという存在.
Wohnungsgebersというのは実際に部屋を貸している人,Eigentümerは大家さんを表しています.
複雑かもしれませんがWohnungsgebersがEigentümerから部屋を借りて,さらにWohnungsgebersが余っている部屋を第三者に又貸ししているという状況がありえるためにこのような記述があります.
つまり,又貸しでなければWohnungsgebersはEigentümerと同じ人物を指します.
自分の場合は又貸しでしたのでそれぞれ違う人物の名前を記入しました.

上記の書類が用意できればあとは予約した時間に市役所に向かうのみです.住民局は市役所の1階(ドイツでは0階,入ってすぐのフロア)にあります.
時間になると市役所内にある電子掲示板に予約番号と部屋番号が表示されるのでノックして入室.
後は用意していた書類を提出し,いつ来たのか,結婚しているか等の質問に答えて以下のような住民登録書をもらい終了です.大体5分くらいで終わりました.

担当してくれたおばちゃんは終始ドイツ語で話しかけてきたのである程度質問の答えは用意しておくといいかもしれません.こっちが英語で話してもドイツ語で返してくるあたり鉄血魂を感じます.最後はFertigと(終了的なこと)言われました.
ともあれこれで住民登録は終わりです.もらった登録書はsimカードのアクティベートに必要なのでコピーをとっておきましょう.
また,後日Identifikationsnummer(日本でのマイナンバー的なもの)が郵送されてくるので郵便受けに名前を記載するのを忘れないように.

SIMカード購入

ドイツには3つの大手通信会社(Vodafone/O2/Telekom)とスーパー等で販売されているJa!mobile等のMVNOがあります.
スーバーでは普通にsimカードが販売されているので買うことはできますが,自力でのアクティベートは通信会社によっては出来ないこともあるため事前に調べることをおすすめします.

自分はO2のプリペイドsimを買おうと思っていたので街中にあるO2ショップへ行きましたが,ここには置いてないと言われること3件.パッケージは置いてあるのに.
仕方ないので家電量販店Saturnにいくことに.場所は市役所のすぐそばです.
見つけたプリペイドを片手に店員にアクティベートできるか尋ねるとパスポートと住民登録証の提示を求められました.
どうやら住所や氏名等を登録する必要があるようです.ここまで厳しくなっているのは移民の問題なのでしょうか.
そして手に入れたのがこれ.

パッケージを開ける前には1.25GBって書いてあったのに開けたら数字が減っていました.イリュージョン.
値段はsim代が10€で4週間で1GBの通信料,200分/通の通話/SMSプランが9.99€で付いていたので計19.99€.
日本で買ったイギリスのThreeというsimでは都市部以外で通信が繋がらない場合がありましたがこのsimであればLTE通信が可能です.
EUローミングもできますのでドイツ周辺国に出かける場合も使えます.
おそらくですが,電話/SMSについては4週間が過ぎても着信はできます.期限が切れたあとに試してみます.
またMein o2というアプリで残高の確認や追加,別プランの購入が出来るのですが,何故かインストールできませんでした.
しかたないのでウェブから行きましょう.
ログインIDにはsimの電話番号を入力します.このとき国番号の49を抜いて,0を入力することに注意してください.
初期パスワードはsimのアクティベート時にSMSで送られてきます.
ログインが出来たら以降はこのサイトでsimを管理していきます.

今回は文字多いな…次回はカラフルな記事書きたい

その③へ続く

ダルムシュタット滞在記①|出発・到着

この記事は執筆当時(2018/01/26)の情報を基に記載しています.情報が古くなっている恐れがありますのでご注意ください.

ついにまともな記事を書きますshiraiです.
去る1月5日に日本を発ってから約3週間が経ちましてそろそろ生活も落ち着いてきたので軽く振り返ってみます.

空港にて

出発は例によって成田空港からカタール航空を利用しました.オンラインチェックインを済ませ早々に搭乗券を受け取ろうとしたのですがここですでにひと悶着.
ビザ無しでドイツへ5か月滞在するため,ビザを取るための書類があるかと聞かれました.答えはNO.
日本人がドイツに渡航する場合,ビザは現地取得が原則のため書類を全て用意しておくことは難しいです.アパートの管理人のサイン等も必要ですからね.
最終的に搭乗券はもらえましたが,各航空各社の判断によっては搭乗券がもらえない可能性があるそうです.そんなバカな.
加えて,入国審査の際にチケットを早期帰国に変えない場合入国拒否されるかもと言われました.MAJI?
そんな不安を抱えつつのフライト,全然楽しくなかったです.ワイン飲んですぐ寝ました.機内食はおいしかった.

そんなこんなでドーハへ12時間.そこからフランクフルトまで8時間かけて飛びました.長い長い1日でした.
乗り継ぎの際に中東系のスタッフに無表情で「SAYONARA」と言われて恐怖を感じましたが何も起きず.
さて,問題の入国審査がやってきました.
5か月いるよーって言ったらビザとらなきゃねーって言われたので知ってるよーって言ったら入れました.なんだこの茶番.
最後にドイツ語で何か言われましたが,こっちが理解できていないので無問題でしょう.
ところで,入国審査のゲートはEU圏内とそれ以外の人で場所が分かれています.
それを知らずに普通にEU圏内のゲートに並んでしまいましたが次からは気を付けてねで済みました.強面のくせに優しいそれがドイツ人.

ダルムシュタット到着

そんなこんなでフランクフルト空港に降り立ち,バスでダルムシュタット中央駅に向かいます.フランクフルト空港バスターミナル14番から30分ほどかかりました.値段は9€弱.
中央駅はHbf(Hauptbahnhof)と表記され,どの町に行ってもHbfがあります.多分.

ダルムシュタットに着くと,これから同居するおばちゃんが迎えに来てくれていました.強面のくせに優しいそれがドイツ人.
部屋の鍵と一通りの説明を受け,料理も作ってもらいました.このあとめちゃくちゃ寝た.
そして日曜日がやってきました.ドイツは閉店法(Ladenschlussgesetz)という法律により,飲食店以外は基本的に日曜日に営業を行っていません.
そのため散歩に出かけたはいいものの街中は閑散として人通りもまばらでした.スーパーも空いていないためどこかで腹ごしらえをしなければと歩くこと1時間.
ケバブ屋にたどり着きました.

これで4€(約550円)とまずまずの値段.ドイツでの初外食は中東料理でした.
食後の運動がてらこれから通うことになる研究機関を下見へ.


小さいながらよい佇まいです.アパートから歩いて約15分の位置にあったので通勤は徒歩で十分そうです.

そんなこんなで人生3度目の海外生活がスタートしました.当面の目標はビザとドイツの携帯電話番号を取得することです.
それではまた次回の記事でお会いしましょう.

その②へ続く